昨年末に名古屋にて開催されたエンターテインメントイベント「クロスファイブ」でのBMX FLATLANDのショーケースのために来日したハンガリーのアダム・クンと、佐々木元の映像がモンスターエナジーより公開された。そこでHIDDEN BMXでは、この世界トップクラスの2名のライダーにインタビューを敢行。「クロスファイブ」の思い出とともに、今年の抱負なども語ってくれた貴重なインタビューを映像とともにお届けしたい。
<Adam Kun インタビュー>
ー昨年12月に開催されたイベント「クロスファイブ」はどうでしたか?
Adam 今回は佐々木元と一緒だったけど、誰かと一緒に行うデモはいつでも好きだよ。特に日本でデモが出来た事はとってもよかった。クロスファイブはクレイジーなカスタムカーに、FMX、BMXのショータイムがあったりと、とにかく楽しいイベントだったね。元をはじめ、日本の仲間たちと一緒に過ごせたことも嬉しかったよ。
ー佐々木元と一緒にショーケースを披露してみてどういう刺激を受けましたか?
Adam 元は、オンでもオフでもイイ奴だったね。長年知っている仲間だし、彼と一緒にショーが出来て光栄だった。いつでもヤバイことをしてくれるよ。
ー3年ぶりの日本となりましたが、想い出になった出来事は?
Adam 世界中いろいろな場所を訪れていても、日本は他と全く違うから、特にスペシャルなんだ。タイトなスケジュールだったけど、かなり充実した一週間だったから、想い出になったことをピックするのは難しいかな。イベントも良かったし、撮影も良かった。松戸ローカルとのジャムも楽しかったし、毎日その瞬間瞬間を楽しむことが出来たよ。
ー撮影での出来事を教えてもらえますか?
Adam 撮影は完璧だった。いろいろなスポットを巡って、素晴らしい人たちにも出会えた。日本の文化も少し学べたし、もちろんカッコいいショットも撮れたよ。完成が楽しみだね。このトリップを実現させてくれた元やその仲間、モンスターエナジーに感謝しているよ。本当にありがとう!!
ー好きなトリックや、今後やりたいトリックは?
Adam ノーハンドメガスピン「クンスピン」が好き。新しいトリックはいつも考えているし、練習しているよ。ちょっとここでは言えないけどね。
ー2016年の課題や抱負があれば教えて下さい。
Adam 2016年はラスベガスからトリップが始まるんだ。こんな良いスタートはないし、もっと多くのアドベンチャー、トリップ、ニュートリック、そして大会で結果を残したいね。
ーHIDDEN BMXの読者とファンへメッセージをお願いします。
Adam 楽しんで、好きなことをやって、リアルに生きろ!
<佐々木元 インタビュー>
ー「クロスファイブ」の魅力や感想を教えてください。
佐々木元 クロスファイブでBMX FLATLANDのショーをするようになって2年目ですが、昔からFMXのショーをやっているので、お客さん達も見る目も肥えていて、始めはとても緊張しました。FMXの直後に、いきなり平地でパフォーマンスしなくてはならないので、「これは小細工は無しに、ガチで攻めにいくしかないな」と覚悟しました。そんな経緯もあって、最初は大会並みに緊張しましたが、今ではFMXライダーのみんなとも仲が良いですし、いつの間にかBMX STREETのデモも加わったので、同窓会的な雰囲気もあり心地よいですね。だからこそお互い全力を見せてわいわい盛り上がって、クロスファイブでしか見れないアスリートの一面が見れるいいイベントだなと感じています。
ーモンスターアスリートのアダム・クンと共にショーケースを披露してみてどういう刺激を受けましたか?
佐々木元 ショーだけでなく、この旅は自分にとってとても意味のあるものでした。憧れの存在でもあり、初めて挑んだ最も大きい世界大会「BMX Masters」で既に世界のTopにいたアダム・クンとも、いつの間にか戦える様になり、それから仲良くなり、自分のモンスターアスリートへの道を一緒に応援してくれました。彼がいなかったら自分はモンスターのアスリートになってなかったと思います。今回の旅は全て、自分がアダムに出来る恩返しでした。だから舞台に一緒に立った時にようやくここまできたんだなと思いました。
ーニュートリック「キックフリップ」もメイクして会場をおおいに沸かせていましたが、どういったトリックなのかライダー達も気になっていると思います。簡単に説明して頂けますか?
佐々木元 先に言ったようにクロスファイブやファンの方が多く来てくれるイベントは自分の中で特別なんです。初めてBMXを見たっていう方にはミスが目立つショーかもしれませんが、正直初めて見てくれる方より2回目、3回目に見てくれた方に伝えられるパフォーマンスをしたい。だから佐々木元を見に来てくれる人が少しでもいるのなら、全力でそれに応えられる選手になりたいと思い、今回2015年の最後の舞台でキックフリップに挑戦したいと思ってやりました。このキックフリップは、昔からいるFLATLANDライダーには良く知られている技で、足だけで回して足だけでステップを受け取るという、スケートボードに近いトリックなんです。2004年くらいから2007年頃に最強と言われていたジャスティン・ミラーが、この技で勝ちまくってそのまま引退してしまった。今はまだ基礎的なキックフリップしか大会等で披露出来ていませんが、いつか必ず世界大会で自分しか出来ないレベルのキックフリップをしたいですね。そして、ジャスティンが見た景色の、その向こう側を見てみたいです。
ーモンスターアスリートとしての活動が2年目に突入しましたが、チームに加入してから、周りの環境や自分の中での変化があれば教えて下さい。
佐々木元 みんなが知っているモンスターエナジーのアスリートになれたことは、自分の人生の転機だったと思っています。周りからの見る目も変わりましたし、その期待に応えるために、一層努力する様になりました。XLARGE®やLUMINOX等のスポンサーも、モンスターアスリートになってから決まりましたし、自分のプロとしての第2ステージがここからスタートした感じです。あと、他の競技のモンスターアスリートにも会う機会が増えて、他のシーンについて触れる機会も多くなったので視野も広がりましたね。
ー今後も世界中の大会での活躍が期待されていますが、今年の課題や抱負があれば教えて下さい。
佐々木元 最も頑張りたい今年の課題は、新しいビデオを完成させる事ですね。やりたい技は、すでにたくさんイメージしていますが、どれもこれも1年以上かかりそうな技ばかりで、怪我も増えてきました。自分が死んだ後も残るような映像作品を作りたいです。プロとして活動する以上、大会での成績もとても重要ですが、まずは自分の限界をビデオに残して、その後、その技で大会を勝ちたいです。